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電話局のある風景

伝統ある温泉街に建つレンガ造りの旧電話局
別府市南部児童館(旧別府郵便局電話事務室)

逓信省、電電公社、NTTと遷り変わってきた電気通信事業の歴史。日本全国に残る歴史的な電電建築物や街のシンボルとして今なお活躍する施設など、元電話局や通信施設とその周辺の街を訪ねるコーナー『電話局のある風景』。今回は、温泉の町として名高い大分県別府市にあるレンガ造りの旧電話局です。

本文

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伝統ある温泉街に建つレンガ造りの旧電話局 別府市南部児童館(旧別府郵便局電話事務室)本文 (PDFファイル 583KB)

サイドストーリー

別府温泉・地獄めぐり&とり天&…

歴史ある電電建築を訪ね歩く「電話局のある風景」。地方に出かけるとき時、通常は前泊(取材前日に泊まること)するのですが、今回の別府、いろいろな事情で日帰りとなりました。朝、東京を発って、夜には帰ってくるという強行日程です。

この記事を参考に、別府を訪ねてみようという先輩諸氏には、もちろんこのような旅はお奨め致しません。できる限りの時間と予算と事前情報をもってお出かけになるのが良いでしょう。で、これは言い訳になるのですが、日本一の温泉地「別府」を訪ねる記事なのに、温泉のレポートがありません。

できれば「別府八湯」のうちの別府と鉄輪、それに奥座敷といわれる湯布院あたりまで入ってみたかったのですが、前泊もないし時間も無い。ということで、「温泉無しヨ」の別府の旅であります。ご容赦願います。

羽田から大分空港へ飛行機で1時間45分飛んで、レンタカーを借りて別府へ。目的地はもちろん旧電話局の「別府市南部児童館」。最高の青空の下で写真撮影、取材を終了したのが、午前11時半。時刻は、ランチタイムですね。

別府市南部児童館

大分のグルメといえば「関あじ・関さば」や「豊後牛」の高級ブランドから、「だんご汁」や「やせうま」といったB級グルメまで様々ありますが、私が選んだのは「とり天」です。別府が発祥の地という説もあるそうですし、なによりお値段が手頃なはずです。

お店はどこにするか。近くでしょ。有名店でしょ。ということで、とり天発祥の店の流れを汲む歴史ある店。「グリルみつば」と決定しました。もちろん、出発前にネット検索を駆使して探したんですよ。

グリルみつば 画像

「グリルみつば」は街の洋食屋さんです。かつやフライのランチ、定食から豊後牛の鉄板焼きやステーキまで垂涎もののメニューが並びます。しかし、迷わず「とり天定食」を注文。値段も定食では一番お安い、1050円。助かります。
地元の方らしい回りの方々は、何を召し上がっているのか。みなさん、とり天食べていません。どうやら「とり天」は家庭でも食べられているらしく、レストランでは他のものなんですね。

これが、「グリルみつば」のとり天です。

とり天 画像

一般的なとり天は、つけだれが別になっているらしいのですが、「グリルみつば」は甘辛い醤油が掛かって出てきます。さくさく感が心地よく、美味しくいただきました。

さて、名物グルメは頂いたので、つぎは別府の街を高台から俯瞰したいところです。山の方に向かって走ってみました。

すると、こんな、凄い塔が立っていました。ぐるりと回ってみると駐車場の入口があったので入ってみることにしました。

グローバルタワー

「グローバルタワー」といいます。西日本有数のコンベンション施設ビーコンプラザのシンボルで、高さは125m。展望台入場料300円支払って、エレベーターに乗ります。

展望デッキ

これが地上100mの展望デッキ。空中に浮かんでいるような気分になります。

別府の街

展望デッキからは、別府の街が360度望むことができます。別府のイメージとして、「街の至る所から立ち上る温泉の湯気」を想像していたのですが、ここからは眺めることができませんでした。

別府と言えば温泉だけでなく、サル園で有名な高崎山自然動物園や別府タワー、ラクテンチなどもあるのですが、なんと言っても「日帰りの旅」です。ここだけは外せない目的地、「地獄めぐり」へ向かいます。

「地獄めぐり」に関する詳細は、別府地獄組合(凄い名称ですね)の「別府地獄めぐり公式サイト」をご覧頂くとして、それぞれの個人的印象をご報告します。

最初に訪れたのは、「鬼石坊主地獄」。なんと、地獄めぐり二番。じつは、標高が一番上に位置するここが「地獄めぐり」の一番だと勘違いして行ってしまったのです。八つの地獄を巡れる「地獄めぐりチケット」を購入して気付いたのですが、後の祭り。

半球形の泡

ここの特長は、泥の中から「ボッコボッコ」と湧いて出てくる坊主の頭のような半球形の泡。連写使って撮影するんですが、なかなかいい形に撮れません。

海地獄

地獄めぐり一番の「海地獄」です。これが「地獄めぐり」で一番有名な写真[左]でしょうね。でも印象的だったのは、その手前にあった蓮の葉の浮かぶ池です。湯気が立っていない池が、ここでは珍しいですね。

山地獄

「山地獄」です。山の麓から蒸気が噴き出しています。動物園があります。カピバラがいます。サボテン園があります。暖かいからでしょうか。

かまど地獄

「かまど地獄」です。かまどに乗った赤鬼のオブジェが印象的な地獄ですが、色の美しさが印象に残りました。足湯や売店もあって賑わっていました。

鬼山地獄

「鬼山地獄」は別名「ワニ地獄」と呼ばれるように、大正12年に日本で初めて温泉熱を利用したワニ飼育を開始したということです。ワニうじゃうじゃの写真が撮れませんでした(残念)。アジアンテイストの建物と、青空に立ち上がる湯気が印象的でした。

白池地獄

「白池地獄」の印象は、ひとことで言って「和風」です。和風旅館風の入口を入ると、庭園へと下りていくスロープ。白池は、緑の木々が湯気にゆらいで幻想的です。でも、途中になぜか温泉熱を利用した「熱帯魚館」があって、大きなピラルクが泳いでいました。

「白池地獄」から2.8km移動して、「血の池地獄」と「龍巻地獄」へ向かいます。

血の池地獄

「血の池地獄」の第一印象は、「思ったほど赤くないなあ」でした。「かまど地獄」の赤池が強烈だったため、こちらの池は上品な赤色に思えました。足湯が気持ちよさそうでしたが、先を急いでいるので残念ながらパスです。

龍巻地獄

「地獄めぐり」の最後は「龍巻地獄」です。一定周期で噴出する、間欠泉です。30分〜40分周期ということですが、「間もなく噴出します」のアナウンス通りに見事に吹き出しました。飛び散るのを防ぐための天井があるんですが、青空天井で上まで吹き出すのを見たかったなあ。

さて、ここまでかなり急ぎながら回ってきました。その理由は、国東半島へ行ってから帰りたかったからです。というのも、大分空港は国東半島にあって、それほど遠回りにならないと見込んだからです。

目的地は、「熊野磨崖仏」です。

飛行機の時刻を気にしながら「熊野磨崖仏」のある胎蔵寺の駐車場に着いたとき時、残された時間はほぼ40分。これなら大丈夫だろうと、拝観料200円でチケットを買うと窓口の方が『磨崖仏まで健脚な方で、往復40分です』と。ええ〜っ、健脚な方で…40分?健脚では無いけれど、行くしかありません。

歩き始めます。山道がやがて石段に変わります。これはもう凄いです。石段といっても、大きさの異なるごろごろ石です。

石段

時間が無いので気がせき、ペースも能力以上なので心臓がバクバクです。自転車で急坂を上る時の心拍数180と同じくらい。このペースで耐えられるのは2〜3分です。

登っても登っても、石段の終わりが見えてきません。私より高齢そうなご夫婦が少し前を登っているのですが、追いつきません。

もう限界、耐えられない。そこからもう一息。
ようやく見えてきました。日本最古・最大級の磨崖仏。

磨崖仏

大きく3回深呼吸して…合掌。

呼吸が整ってくるのに伴い、心も整ってきます。

不動明王 大日如来

左に位置するのが不動明王、右が大日如来。

暫し、ベンチに腰掛け見上げました。時間がゆっくりすぎていきました。
下りは10分で戻らなければなりません。ああ、旅は、急いではいけません。

ゆっくりと楽しみましょう。

(LA No.261)

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