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夢のステージ マイセカンドライフ

生涯現役!を目指して 工房「ふきのとう」

山根 要子さん

山口県の瀬戸内海に浮かぶ周防大島。
終戦後6万人を超えていた人口が今では2万人となり、高齢化率(65歳以上割合)は46.8%と全国平均のほぼ倍である。しかし町役場では、「長寿の島」「生涯現役の島」とこの苦境を逆手にとって、島の宣伝に余念が無い。
山根要子さん(66歳)はこの島で生まれ、この島で育った。
人口が減り、高齢化が進み、店が次々に無くなっていく地域でお年寄りたちのために地元でとれた野菜や手作りの餅の販売を開始した。お年寄りが集まれるように、サロンも開いた。そして、島外への島の紹介にも力を貸すことになった。

山根要子さん

本文

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生涯現役!を目指して 工房「ふきのとう」(PDFファイル 1.4MB)

サイドストーリー

―体を動かすのが好きな自分を発見!―

1994年(平成六年)にNTTを退職した山根さんは、暫くしてから実兄が営む建設土木会社の手伝いを頼まれる。
「事務の仕事と思うでしょうが、違うんです。現場に出て建設機械のユンボを操作したり、運搬用具のネコ(一輪車)を使って土砂を運んだりと体を使う労働が中心でした。とうとう土木施行管理技士の資格まで取りました」
「長い間、交換手の仕事で椅子に座ってばかり。それが、こんなに体を動かすことが好きだったとは・・・。自分のことながら、違う自分を発見をしたようなものでした」

すっかり建設土木の仕事が好きになり気に入って働いたが、島の人口減少・過疎化とともに建設業は衰退、兄の会社は廃業する。山根さんの住まう志佐地区でも高齢化と過疎化が進み、地区にあったお店も全て閉店した。
買い物に困った地区の人たちから、地元の野菜などを置いた“市”をやって欲しいとの要望があり、引き受けることとなった。
こうして、工房“ふきのとう”は誕生する。戸板1枚の上で始まった野菜市は、お餅・おはぎ、地元の民芸品なども置くようになり、更にお年寄りが集える“サロン”へと発展する。

戸板1枚で始めた頃の「ふきのとう」
戸板1枚で始めた頃の「ふきのとう」

生活改善グループのメンバーと
生活改善グループのメンバーと

一方で、スタートした当初よりも地区の高齢化と過疎化は進み、今では戸数は150軒ほど、住民も200人ほどに減り、独居のお年よりと空家が増えた。
“市”に出す野菜の作り手も居なくなり、自ら慣れない野菜作りを手掛けるようになったが、野菜作りは難しいとか・・・。

―周防大島―

本州と周防大島(手前)を結ぶ大島大橋
本州と周防大島(手前)を結ぶ大島大橋

周防大島(正式島名は、屋代島)は、山口県の東南部に位置し柳井市の沖合いに浮ぶ周囲160Kmほどの島。島と対岸の柳井市大畠の間は、大畠瀬戸と呼ばれる潮流が流れ、渦潮を見ることもできる。本土側の大畠との間に、1976年(昭和51年)に全長1、020mの大島大橋が完成して繋がった。
瀬戸内海の島としては、淡路島・小豆島に続く3番目に大きな島である。平成16年、島の四つの町(久賀町、大島町、東和町、橘町)が合併し、周防大島町となった。島の海岸廻る道路網はよく整備されており、車で2時間強も走れば一周ができる。島の中央部、600m級の山の中腹を南北に広域農道が整備されており、車での交通は至便。

志佐地区の高台より瀬戸内海を望む
志佐地区の高台より瀬戸内海を望む

山根さんの住む志佐地区は島の西側、本土側から大島大橋を渡り道路を右折して、10分から15分ほど走った海沿いにある。
“ふきのとう”は、道路沿いの駐車場に面して建つ民家。板壁に張った控え目な木製の横看板に「サロン ふきのとう」の表示。地域に密着したお店であることが伺える。

海岸通りに面した「ふきのとう」
海岸通りに面した「ふきのとう」

お年寄りが集う「サロン」
お年寄りが集う「サロン」

*ふきのとう 営業日 水曜日・土曜日・日曜日の9時〜15時頃
*イベントなどで営業時間の変更あり

高齢化と過疎化が進むなか、町では観光客の誘致、町おこしイベント、起業家の育成、と活性化施策に力を入れている。
そんな一つとして、山根さんも参画する「周防大島くらし体験ネッワーク」主催の“島のくらしをおすそわけ”と名付けられた体験コースが毎週のように行われている。例えば、山根さんが講師の「庭先でできる炭焼体験、みかん餅づくり、豆腐づくり」の他に、竹の子堀、サザエ飯づくり、みかん加工品づくりなど、盛沢山のメニューが用意されている。

*体験参加費は、1000円〜3000円程度とリーズナブル。

*2012年6月の予定

6月19日

<豆腐とおからの料理づくり>

○内容
豆腐づくり、おからを使った料理づくり
○場所
大島地区 工房ふきのとう
○体験時間
9:00〜13:00
○持参物
エプロン、マスク、三角巾
○体験料
1,500円/人
○受入人数
5〜6人
○募集〆切
6月9日(木)※昼食あり

6月26日

<柏餅と桜餅づくり>

○内容
柏餅づくり、桜餅づくり
○場所
大島地区 工房ふきのとう
○体験時間
13:00〜15:00
○持参物
エプロン、マスク、三角巾
○体験料
1,200円/人
○受入人数
5〜6人
○募集〆切
6月16日(木)

興味を持たれた方は、「周防大島くらし体験ネットワーク事務局」までへ問い合わせてください。
周防大島くらし体験ネットワーク事務局
Tel:0820-79-1002
Mail:norin@town.suo-oshima.lg.jp

―島のことあれこれ・・・―

島の暮らしは、イワシ・タイ・ハマチなどを中心とする漁業、薩摩芋・ミカンを中心とした畑作農業で支えられてきた。古くは長州大工として島外へと働きに出た歴史を持ち、宮大工・欄間の彫刻などに腕を振るった。明治期から大正時代にかけてハワイへの移民が盛んとなり、それを記念した「日本ハワイ移民資料館」が建てられている。
ミカン栽培は昭和30年代から盛んとなり、今ではミカン島として知られる。ミカン餅、ミカン鍋は島の名物となっている。

島特産のみかん畑
島特産のみかん畑

島出身の現代の著名人として、民俗学の泰斗“宮本常一”、演歌の詩人”星野哲郎”の二人が上げられる。
宮本常一は1907年(明治40年)に周防大島に生まれ、その生涯で日本列島を歩いた距離は16万Kmに及ぶといわれ、膨大な著書と10万点に及ぶ写真を残している。周防大島文化交流センター(周防大島町平野)には、宮本が日本各地で撮影した写真のほぼ全てと、寄贈された宮本の著書が閲覧できるコーナーが併設されており、民俗学の巨人、宮本の足跡の一端に触れることができる。
また、文化交流センターに隣り合わせて「星野哲郎記念館」が建っている。
星野哲郎は1925年(大正14年)この島に生まれ、船乗りに憧れて船員となるが病気のために下船。郷里で療養生活の後、作詞家としてデビューした。演歌を中心に四千曲に及ぶ作詞を手掛け、数々のヒット曲を生み出した。記念館は、季節の企画展示や常設コーナーで構成されており星野演歌の真髄に触れることができる。

星野哲郎記念館
星野哲郎記念館

陸奥記念館
陸奥記念館

最近の施設として、この島の沖合いに沈んだ戦艦「陸奥」の引き上げを記念して建てられた「陸奥記念館」が、島の南となる伊保田地区にある。引き上げられた遺品や全国から寄せられた記念の品、戦艦陸奥の模型ミニチュアなどが展示されている。
また、高台にあり海を臨むことができる人口湖「屋代湖」からの眺めは、時の経つのを忘れさせる。

紹介した他にも、展示施設や名所旧跡が盛沢山。また、夏の海水浴、秋のミカン狩り、島の暮らし体験や“市”、地元の産品が並ぶ“道の駅”、風光明媚・オゾン一杯の空気、是非一度周防大島を訪れてみては如何でしょうか。

「ふきのとう」のおはぎ
「ふきのとう」のおはぎ

サロンに置かれた島名産のみかん
サロンに置かれた島名産のみかん

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(LA No.106)

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