トップ > ライフアシスト > OBの始めたおいしいお店

ライフアシスト

セカンドライフ OBの始めたおいしいお店

うどんのはなし

昔懐かしいテレビ番組『まんがはじめて物語』の中で、うどんは日本に伝わってきた頃は団子のような塊で食べられていた、と紹介されていた記憶があるのだが、その通りなのだろうか。あらためてうどんの歴史を調べてみることにしました。

うどん(らしきもの)が日本に伝わってきたのは奈良時代のこと。遣唐使が持ち帰った菓子のひとつで、「索餅(さくべい)」というものがあった。小麦粉と米粉に水を加えた生地を手のひらに挟んで細長くし、さらにそれを二本、縄のようによりあわせたもので、日本名は「牟義縄(むぎなわ)」もしくは「麦縄(むぎなわ)」と呼んだそうです。
同じく奈良時代に遣唐使が持ち帰った「混飩(こんとん)」が起源だとする説もあります。混飩は小麦粉の生地を平らにのばし、その中に餡を包み込んだ団子のような菓子でした。やがてこの混飩を温かな汁に入れて食べるようになって「温飩(おんとん)」となり、それが転じて「うんとん」「うどん」となった、という説のようです。
うどんのはじまりは、団子のような塊だった。という、『まんがはじめて物語』の記憶は間違いではなかったようですね。
 その後、索餅や混飩になんやかやありまして、室町時代には現在のようなうどんとなり、江戸時代には庶民の食べ物として全国に普及していきました。カツオだしと醤油の味付けになったのは、醤油が普及した元禄時代のこと。それ以前は味噌味だったようです。



「中力粉6割」「強力粉4割」で配合されたごしょ楽のうどん粉

こうして、小麦粉をこねて伸ばして細くして汁に入れた「うどん」は、日本全国で食べられるようになりました。今でも名物のうどんが全国にあります。関東なら群馬の水沢うどん、山梨のほうとう、名古屋のきしめんや味噌煮込み、讃岐うどん、そしてうどんといえば大阪。代表はきつねうどんでしょうか。様々な形状や味付け、食べ方があります。
ところで、うどんの固さ・コシ=歯ごたえについて一家言お持ちの方が多いと思います。うどんはしっかりした歯ごたえの方がいいか、柔らかなほうがいいのか。
本誌でご紹介した「ごしょ楽」のうどんは、かなりしっかりした歯ごたえでした。店主の上野さんによれば、使っている小麦粉が「中力粉6割」「強力粉4割」ということで、配合されている強力粉が歯ごたえを生み出していると言うことでした。
強力粉、中力粉、薄力粉は何が違うのでしょうか。

讃岐はまんのうの有名店のうどん。ひやあつ(うどんが冷たく出汁が熱い組み合わせ)の大盛りにゲソ天をトッピング。満腹です。

『うどんの秘密』(藤村和夫著:PHP出版)によれば、その違いは粉に含まれるタンパク質の量の違いと言うことです。タンパク質の含有量の多い方が「強力粉」少ないのが「薄力粉」間が「中力粉」となります。強力粉と中力粉の間に「準強力粉」という分類もあるようです。一般的に強力粉はパン用、薄力粉はケーキや天ぷら用、中力粉がうどん用となります。また『うどんの秘密』によれば、国内産小麦粉のタンパク質含有量は、北から南に行くほど低くなっていくともこと。北海道産が強力粉だとすれば中力粉なのは東海以南、九州は薄力粉相当となります。かつて、今で言う「地産地消」だった各地産の小麦粉でうどんが作られていたとしたら、歯ごたえはその地域の小麦粉によって決まる。と言うことになります。北は歯ごたえがあり、南は柔らかい。

歯ごたえ十分なごしょ楽のうどん

ではなぜ、タンパク質の量で固さが決まるのでしょうか。小麦粉に含まれるタンパク質は、小麦粉のままでは、グリテニンとグリアジンという物質となっています。この小麦粉に水分を含ませて練ることにより、これらの物質がくっつきあい、グルテンという粘り気のある物質に変化します。タンパク質が多ければグルテンの量も多くなり、粘りが強く歯ごたえがある、ということになります。
なるほど、食べることも科学なのだなあ、と思った読者の皆さん。うどん屋さんへ行って、使っている小麦粉の種類やタンパク質の含有量なんて聞かないで下さいね。
「讃岐は麺を食う」「大阪は出汁で食う」と言われるようですが、みなさんはうどんの何にこだわりますか。自分なりの楽しみ方を見つけて下さい。

このページのトップへ