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OB対談 | いきいきセカンドライフ1

加藤光治さんの工房「紫峰窯」で焼き物談義に花を咲かせる三人。

焼き物のある暮らし

〜紫峰窯を訪ねて〜
陶芸家 加藤光治さん&坂本義夫さん&加藤真弓さん

陶芸の世界に魅せられセカンドライフを満喫されている3人の、誌面ではお伝えできなかったサイドストーリー、関連情報をおとどけします。

本文

冊子本文はPDFにてご提供しております。本ページをご覧いただく前に是非ご一読ください。

焼き物のある暮らし本文 (PDFファイル 577KB)

サイドストーリー

こだわりの陶芸談話

今回登場していただいた、3人は窯の種類が違います。加藤(光)さんは薪窯、坂本さんは灯油窯、加藤(真)さんは電気窯。それぞれに窯の特長に合わせた、こだわりの作品づくりをしていらっしゃいます。ここでは本誌では紹介しきれなかった、こだわりの陶芸談話を紹介します。

紫峰窯の加藤(光)さんは備前焼の土を荒土のまま、岡山から取り寄せています。裏庭には、その原石のような荒土を砕くため、ししおどしの原理を利用した水車がときおり“ギィーッ、ドスン”と静かな筑波の山麓に響きます。
そして、加藤さんの作品を手に土や焼き方の話題に。陶芸の世界は奥が深く、教科書だけでは分からないことも。お互いの経験談に関心を寄せていました。

坂本 さすが薪窯だと深い味わいがでますね。私もときどき備前焼きに挑戦するんですよ。赤とか白とかの土を使ってね。

加藤(光) 備前にも赤とかあるんですか?信楽焼きの赤とか、白とかはありますけどね。

加藤(真) ありますね。私も電気窯で焼いたことがあります。赤といっても焦げちゃ色ですけど。でも、そのときによって、ぜんぜん色が違います。白っぽかったり、黒っぽかったり、黄色が入っていたり。

加藤(光) 備前のどこから出た土かで、変わってきますからね。

坂本 私もなかなかうまく焼けない。薪窯だと何度ぐらいまで、あげるんですか?

加藤(光) 私は1,170度ですね。よく、備前は1,200度だって言うんですけど、それはないですね。薪窯の場合は還元焼成、つまり酸素を不足させた状態で焼くんですが、そうすると温度がなかなか上がらないんです。その還元しながら、温度を上げていくのが難しいんです。薪は赤松を使うんです。実はこれが備前の色のヒミツでもあるんです。赤松でしかでない色があるんですよ。そして、最後に火を止める判断が難しい。10日間、燃やして、灰はバケツ一杯しか残らない。

加藤(真)それだけ燃えるってことなんですね。

加藤(光)窯の中の置く場所によっても違ってきますから。ときに2回、焼いてみたりすることもあるんですよ。まったく違う色合いになります。リスクは大きいけどしぶみのある色になって、私は好きなんです。正統派ではありませんけどね。

窯や焼き方、釉薬の違いで語り合う三人。左から加藤真弓さん、加藤光治さん、坂本義夫さん。

坂本 灯油窯のほうが還元しやすいかもしれませんね。加藤さんのところのように10日間は焼きませんけど、30時間は焼きます。もちろん寝ずの番をしますけど。体力が必要ですよね。
私は今度、野焼きに挑戦しようと思っているんです。いい浜辺があるんです。砂に穴掘ってね。野焼きで縄文土器をつくりたいんですよね。それから、彫り物にもこっていて、今日持ってきた半磁器は彫って象嵌細工を施してあるんですよ。友達に教わってね。これもまた楽しいですよ。彫刻刀も自分で作るんですよ。

加藤(真)何にでも挑戦なさっているんですね。私は電気窯なので、酸化させて作ってますが、備前焼は加藤さんのような深い色合いはだせませんね。その分、電気窯の手軽さを生かして、食器だとか、置物だとかいろんなものを気楽に作っています。

坂本 私もそうです。いろいろ、自分で作るのが好きなんですね。釉薬も作ります。灰とか、鉄とか買ってきて調合するんです。でも、これも難しい。青や緑の織部の色がでない。ほんとは釉薬なんて作る必要はない。できてるものを買ったほうが安いですから(笑)。

加藤(光)うちの教室に来ている80歳ぐらいの人も、釉薬を作っていますね。それが生きがいみたいになっている。バケツをたくさんもって来ます。

坂本 うちにもバケツがたくさんあります(笑)。

陶芸談話はつきません。取材の日は快晴で、加藤さんのアトリエからは、筑波山の雄大な姿が望めます。紫峰窯の紫峰とは筑波山の雅称です。筑波山の雄姿を見ながら陶作するのが、なにより至福のひとときだとか。また、紫峰窯には加藤さんの畑が1500坪もひろがっています。自給自足の生活だと、いろんな野菜を育てるのも、加藤さんのセカンドライフになっています。この季節は、猪に畑を荒らされるのが悩みの種だとおっしゃいます。

筑波山側の窓に面したロクロ台。

加藤さん手作りの薪窯と積み上げられた薪

積み上げられた薪

加藤光治さんの作品

薪窯の自然釉で長時間掛けて焼き上げた独特の風合いが特徴。

坂本義夫さんの作品

さまざまな色どりが美しい作品の数々。

加藤真弓さんの作品

表情が愛らしい招き猫。加藤真弓さんの作品は、猫をモチーフにしたものが多い。

縄文土器について

縄文土器とは、縄文時代の土器です。というか、縄の文様が描かれた土器=縄文土器が作られていた時代こそが縄文時代だといえます。縄文時代は紀元前1万2〜3千年頃から紀元前3000年頃までの1万年ちかくに渡り、石器時代と弥生時代の間に位置します。
縄文土器は焼き物としてはもっとも原始的なもので、粘土をこねて形にし直接火で焼くという作り方です。作り方は単純ですが縄目を使った文様や利便性を排除した大胆なデザインや装飾など弥生式土器には見られない美しさを備えています。
縄文土器は今回紹介した「電気窯」「灯油窯」「薪窯」など、焼き物用の窯が無くても焼くことが出来ます。野焼きといって薪や藁を積み上げてその中に直接置いて焼き上げます。
不均一な焼き加減や煤の色など、野焼きならではの野趣溢れる焼き上がりが楽しめます。
比較的簡単にできることから、縄文土器作りに挑戦する人も多くいますが、一番多い失敗は土の中に残った空気や水分による土器の破壊です。
壊れにくい縄文土器の作り方をご紹介しますので、野焼きの出来る方はチャレンジしてみてください。

(1) 土器をつくる土に多少砂を混ぜてよくこね、土の中の空気を抜きます。砂を混ぜるのは乾燥時の収縮をやわらげるためです。

(2) ひも状にした土を積み上げながら形を作ります。ひもとひものつなぎ目に空気が入らないように注意。

(3) 好きな形、装飾を施したら縄や布、貝殻などを使って模様を描きます。

(4) 形が出来上がったら日陰で1ヶ月程度干し、中の水分をよく抜きます。

(5) 野焼きの場所は、地面が良く乾いた場所を選びます。

(6) 土器はいきなり火の中に入れたりせず、遠火で暖めながら残りの水分を完全に抜きます。

(7) 徐々に火力を強め、場合によっては倒したりして底まで焼けるようにします。

(8) 焼き時間は「暖め」1時間「本焼き」1時間「冷まし」1時間のおよそ3時間ですが、失敗しながら自分で間合いをつかみましょう。

出来上がった作品の写真は是非、Webライフアシストに投稿してください。

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